用語集
製造業、開発業務、業務改革(BPR)活動、カーボンニュートラルに関連した用語集です。
FBD(Function Block Diagram:機能ブロック図)
矩形ブロックや矢印等の図形を用い、システムに求められる機能が実現される仕組みを概念的に表現した図。一般的に、矩形ブロックは「機能」を、そこに出入りする矢印は「入力」や「出力」を表す。

「入力」や「出力」にはエネルギー・情報・移動体が与えられ、具体的には以下のようなものがある。
・力、速度、電圧、電流、温度、熱等のエネルギー伝達に関わるパラメータ
・制御信号、センサ情報等の情報伝達に関わるパラメータ
・オイル、水、異物等の移動する物体
システム内部でやり取りされる入出力と機能を整理して表現することで、システムの全体像を把握や機能が実現されるメカニズムの理解に役立てることができる。 また、個人の頭の整理だけでなく、チーム内の共通理解として活用することで、個人の思い込みや誤解を未然に防ぐ効果も期待できる。
電通総研では、FBDを「技術の見える化」の一つの手段として位置付けており、以下のような設計開発業務に適用している。
・開発初期段階のシステム設計や仕様策定
・モデルベース開発のための物理モデル(CAEモデル)の構築
・不具合の未然防止に向けた故障モードの洗い出し
・複雑な不具合現象や物理現象のメカニズム解明
FBDの作成方法には、システム全体の機能をプロセスに沿って分解する方法、出力特性を物理式(数式)で分解する方法、システムの構成要素(サブシステム、部品)に分解する方法、などがあり、電通総研では開発の目的や状況に応じて適切な方法をアドバイスしている。
関連ソリューション
部品一つひとつに対して想定される故障モードを洗い出すことにより、設計段階に問題の未然防止策を検討するための体系的な分析手法。「故障モードと影響解析」とも呼ばれる。
FMEAはもともと米国の軍需産業で生まれた考え方で、その後自動車や電気など民間産業に広がった。現在ではISO/TS 16949やISO 9004などの規格でFMEAを実施することが推奨されている。
実際には、設計領域で用いたり製造領域で用いたり、FMEAの解釈や活用方法は企業によって様々であり、有効に活用できている企業は少ない。
電通総研では、技術ばらしを活用することでFMEAの品質を上げ、より効果的な問題の未然防止が可能と考えている。

参考動画
品質問題を未然に防止する効果的な手法とは!?
わかりやすく解説!【FMEAの新ルール】
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故障の木解析。Fault Tree Analysisの略。システムの故障を発生させる事象と、その要因との因果関係をツリー図で解析する手法。
電通総研では、信頼性を確保する手法の1つとして、FTAの使用を推奨している。