品質向上への取り組み
基本的な考え方
ビジネスの高度化に伴い、システム構築の難易度は飛躍的に高まっています。当社は、ISO9001※1およびCMMI※2に準拠した開発プロセスを整備するなど、優れた製品・サービスを提供するために、品質向上の取り組みを進めています。
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※1品質マネジメントシステムの国際規格
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※2能力成熟度モデル統合。国際的に広く利用されている開発プロセスのモデル
推進体制
システム開発や技術支援サービスの品質向上および顧客満足度を高めることを目的に、「PMO(プログラム・マネジメント・オフィス)委員会」を設置しています。PMO委員会は、開発リスクのモニタリングや開発プロセスの整備、全社的な教育および情報共有を通じたプロジェクトマネジメントを含めた開発力の向上に取り組んでいます。また、経営会議で開発プロジェクトの提案可否を審議する際に開発リスクを評価するほか、高リスクと判断したプロジェクトの進行状況をモニタリングし、毎月経営会議に報告しています。
品質向上に関する具体的な取り組み
開発リスクのモニタリング:レビューボード(RB)
プロジェクトにおける開発リスクのモニタリングを通して、リスクの抑制と発現時の影響を最小化する活動です。プロジェクトの提案前段階から終了までの主要なマイルストーンにおいて、要求仕様の内容、技術的難易度、開発期間や開発費用の見積りを確認し、リスクを評価しています。なお、リスクの発生傾向を踏まえ、RB対象プロジェクトの選定基準を定期的に見直しています。
開発プロセスの整備:標準開発プロセス i*yes(アイズ)
開発プロセスの標準化および全社適用を通じて、各プロジェクトの開発プロセスの最適化を推進する活動です。標準化はプロジェクトマネジメントとソフトウェアエンジニアリングのプロセスを対象としており、定期的に見直しをしています。プロジェクトの円滑な遂行を支援するために、これまでに蓄積してきた社内外の豊富な事例の提供も行っています。
教育・情報共有
事業拡大に伴い、開発プロジェクトの大型化と難易度の上昇が急速に進んでいます。そのような中でもトラブルが発生するリスクを抑制し、高品質の製品・サービスを提供することができるよう、人材育成とナレッジの活用による開発力の向上に取り組んでいます。
主な取り組み
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育成プログラムの改善と受講率の向上
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情報処理資格・PMP®(プロジェクト・マネジメント・プロフェッショナル)などの重要資格取得の促進
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プロジェクトマネジメントに関する事例・情報共有会
品質向上に関するこれまでの取り組み
電通総研は、2004年にリスク監査活動(RB)を開始し、さらに2007年にCMMIに準拠したi*yesによる開発プロセスの標準化を開始しました。その後も、継続して産業界・学術機関の最新の取り組みを収集し、社内の知見を随時取り入れることで、品質向上に向けた改善が行われています。
今後も、最新技術・業界の動向を注視し、さらなる改善を目指してまいります。
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※2024年1月1日に電通国際情報サービス(ISID)は、電通総研へ商号変更しました。社名、サービス名、その他の情報は発表当時のものです。あらかじめご了承ください。
2004年 |
リスク監査活動(RB)導入 |
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2007年 |
CMMIに準拠したプロセス標準化(i*yes)実施 |
2008年 |
CMMIレベル3達成(ISIDの2事業部) |
2011年 |
組織内外の事例(実際のプロジェクトで作成された成果物)の収集・提供開始 |
2011年 |
CMMIレベル3達成(ISIDおよびISID-IT全体) |
2016年 |
人工知能によるプロジェクトリスクの判定開始 |
2019年 |
ISO9001の取得(ISID金融事業部の一部)※3 |
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※3ISO9001の取得:金融ソリューション事業部 コアバンキングソリューションユニット クライアントソリューション1部およびクライアントソリューション2部(2019年当時)にてISO9001の認証を取得しました。当該組織においては、ISO規格に準拠した品質マネジメントシステム(QMS)を運用し、品質向上に向けた継続的な改善に取り組んでおります。
ISTQB®パートナープログラムの最高位「Platinum Partner」に認定
ISTQB®(International Software Testing Qualifications Board)は 、ソフトウェアテストのプロフェッショナルを認定する国際的な機関です。当社には4人のAdvanced Level(上級)の資格保有者がおり、2023年にPlatinum Partnerに認定されました。