私たちの行動宣言

はじめに

制定の目的

本宣言は、電通総研グループのビジネスを遂行する上での行動基準を倫理的観点からまとめたもので、電通総研グループに対する社会の信頼を維持向上させることを目的としています。

適用範囲

本宣言内の「私たち」は、電通総研とグループ会社すべての役員・社員を指しています。また、電通総研グループ内で働いているパートナー会社の人たちにも、本宣言に準拠して行動していただくよう要請することが望まれます。

相談先

本宣言は、あくまで基本的事項についての考え方を示したもので、あらゆる事態を想定したりカバーしたものではありません。また、記述している内容も必ずしも十分であるとは言えません。従って、企業活動遂行にあたっては本宣言の内容のみでは判断が困難な場合があります。本宣言に記述されていない事態が発生した場合、まず個人の良心と良識に照らして判断してください。事態が複雑で個人では判断しがたい場合、あるいは疑問が生じた場合等には、上司に相談してください。相談を受けた上司は、必要に応じて上位職、他部署の意見を求め、適切な判断とそれに基づく指導を行なってください。

報告義務

もし本行動宣言に反する行為を行なってしまったときは、直ちに上司に報告し対応について指示を受けてください。また、他の社員が本宣言に反しているという事実を知った場合は、上司に報告するよう本人に忠告してください。

(Ⅰ)基本的な考え方

人権尊重

電通総研グループに属する私たちは、全ての人々の基本的人権を尊重します。
社内はもちろん、顧客・パートナーなどすべての人々との関わりにおいて、基本的人権、すなわち人間としての尊厳と価値を尊重しましょう。お互いを認め合うことから相互理解が生まれ、それが革新的で創造性あふれる発想につながっていきます。

法の遵守

私たちは、すべての法律とルール、およびその精神を遵守するとともに、社会的良識をもって行動します。
法律やルールの遵守にあたっては、その制定の趣旨や目的はもちろん、その精神を十分理解して行動することが大切です。また、事業活動を推進する上で、利益性と倫理性が相反する場合は、迷わず倫理性を優先しましょう。

(Ⅱ)私たちの約束

1.社会とともに

情報社会の発展への貢献

私たちは、情報社会の健全な発展に貢献します。
電通総研グループは、ビジネス展開の中で情報技術をベースとした情報社会のさらなる進展をリードするとともに、他人への誹謗中傷・他人の個人情報の公開・公序良俗に反する情報の提供、あるいはこうした情報へのアクセスなど情報社会の負の部分である非倫理的行為を行なうことのないようモラル向上に努めていきます。

優れた商品・サービスの提供

私たちは、常に優れた品質のソリューションを提供することに努めます。
電通総研グループの商品・サービスに欠陥がある場合には顧客の企業活動及び社会に対しても重大な影響を及ぼす危険性が高いことを常に自覚し、電通総研グループは、優れた品質の商品・サービスを提供し続けます。電通総研グループは、商品・サービスの品質を確保しさらに向上させるために、レビューボードを始めとするリスク管理施策の厳格な運用やプロジェクト・マネジメント教育等を通じ、リスク・コントロール能力を継続的に向上させます。同様に、営業活動や顧客サポートにおいても、顧客満足が得られる質の高いサポートを提供します。社員は、会社の方針を良く理解し、定められたルールや手順ならびに上司の指示に従って行動して下さい。万一商品・サービスに関するクレームや事故などの問題が発生したり、疑問が生じた場合は、すみやかに上司に報告してください。

自由かつ公正な競争

私たちは、市場における自由かつ公正な競争を阻害するような行為はしません。
また、疑いをもたれるような言動も慎みます。世界各国にはそれぞれ、取引を制限したり自由かつ公正な競争を阻害するような契約または行為を禁止する独占禁止法(独禁法)があります。グローバルに事業を展開する電通総研グループは、企業活動推進にあたってこれらの適用を受けることになり、これに違反することのないよう十分注意する必要があります。疑問のある場合は、必ず上司、あるいは法務担当に相談してください。

企業情報の公正な開示

私たちは、株主はもとより、広く社会に対し、機密情報に該当しない企業情報を、公正かつタイムリーに開示するよう努めます。
電通総研グループは、企業経営全般にわたり、社会が真に必要としている情報の適時適切な開示に努め、さらに積極的な広報・公聴活動を通じて、常に社会とのコミュニケーションを行うことにより、企業行動が社会的常識と整合する公正かつ透明なものとなるよう努めます。特に、株主や投資家に対する情報開示にあたっては、公平な情報開示を含むインベスター・リレーションズ(IR)活動を通じて、株主、投資家の企業経営、企業活動に対する理解促進に努めます。社外から情報の開示を求められた場合には、広報・IR担当部門を通じて、誠意をもって対応します。社員は、既に公表されていると確認できた情報以外の開示を社外から求められた場合は、広報・IR担当部門に連絡してください。

環境保全

私たちは、企業活動全般において、環境保全・省エネルギー・省資源に配慮します。
環境問題に対しては、国・企業・個人が各々の立場でできることに取り組んでいく必要があります。電通総研グループにおいても環境へ配慮する風土を醸成するとともに、紙の使用量削減、廃棄物の分別処理によるリサイクルの推進、無駄な電気使用の削減など、積極的に取り組んでいきます。

企業市民として

私たちは、社会の一員として社会に役立つ事業活動を行なうとともに、「良き企業市民」としての社会貢献活動を重んずる風土の醸成に努めます。
自社と社会の双方の利益を調和させつつ事業を行なうことが、企業活動の基本となります。それだけにとどまらず、社会は企業の存立基盤であり、社会の健全な発展があってはじめて企業の成長があるという認識に立ち、社会貢献活動という形でより積極的な役割を果たすことが求められています。電通総研グループでは、各種奨励策の検討・実施などにより、社会貢献活動を重んじる風土の醸成に努めていきます。

2.職場での行動

就業規則の遵守

私たちは、就業規則に則って職務を遂行します。
就業規則は、職場の秩序を維持することを目的に就業に関する事項を規定したものです。就業規則を守って職務を遂行することが最も基本的なルールとなります。

公私の峻別

私たちは、公私を峻別し、社の各種資産を私的目的で使用するなどの公私混同行為はしません。
組織の一員として、私たちには公私の峻別が求められます。例えば、全ての会社資産は、業務遂行のため私たちに貸与あるいは提供されているため、社用以外の目的のために使用する、または許可なくして社外に持ち出す行為は公私混同行為になります。業務上の地位・権限、また仕事を通じて得られた人間関係、顧客リスト、顧客の信用情報などを利用して、個人の利益を追求することも同様です。

機密情報の取扱い

私たちは、社に関する公式・非公式の情報を重要度に応じて機密として厳正に管理します。
また、業務上必要とする場合以外に社の機密情報を入手しようとすること、もしくは他社の情報を不正な手段で取得するような行為はしません。業務遂行の過程で発生する情報・書類・資料・各種データなどの取扱いについては、情報管理のルールに従って管理しましょう。社内外を問わず情報提供や資料提出の要請を受けた場合で、既に開示された情報かどうかの判断がつかない場合は、上司、あるいは必要に応じて関係部署に確認した上で回答する必要があります。また、公の場(電車内や酒席等)での同僚や知人との会話により、機密情報を漏洩したり社のイメージを損なうようなことがないよう十分注意しましょう。(インサイダー取引規制の遵守)私たちは、インサイダー取引規制の趣旨を十分に理解し、重要情報の取扱いについては慎重に対処します。インサイダー取引に関しては、別途定める「重要事実等の管理等に関する規程」を参照し厳格に遵守しましょう。仕事を通じて電通総研についての重要事実を知った場合、または電通グループ株式公開会社に関する重要事実を知った場合は、電通総研や当該電通グループ会社の株式等を売買してはいけません。他社(株式公開会社)の公になっていない重要事実を知った場合も、その会社の株式等を売買してはいけません。さらにそうした情報に基づいて、家族や他人に助言を与えることも違法行為となります。

知的財産の取扱い

私たちは、業務上開発または取得した知的財産を会社のものとして保護管理し活用します。また、他社の知的財産についても尊重し、その権利を侵害したり不正な手段により取得するような行為はしません。
知的財産とは、特許・実用新案・意匠・商標・著作権・営業秘密(トレードシークレット)などを指します。これらを積極的に開発し権利として守り活用することは、社の競争力を維持・向上させる源泉となります。また知的財産は、他社の権利も自社と同等に尊重しましょう。情報サービス業界に属する電通総研グループとしては、特に他社のソフトウェアを違法にコピーするなど他社の知的財産を侵害する行為を行なってはいけません。(人格・個性の尊重)私たちは、お互いの人格・個性を認め合い尊重します。電通総研グループの最も重要な、そして誇りとする財産、それは「人」です。電通総研グループでは、個人の個性・考え・主張を大事にしつつ、常に相手の立場・考えを尊重する気持ちをもち、仕事においてはチームプレーができるということを目指すべき姿としています。また、ベースとなる個人の能力・個性・人格を磨き人間としての魅力を高めることを奨励しています。

差別の禁止

私たちは、人種・宗教・国籍・出身地・性別・性自認および性的指向・障害・年齢・学歴・妊娠などを理由とした不当な差別はしません。
処遇にあたっては各人の仕事内容や業績に従って公正に評価し、差別のない職場環境を維持しましょう。はっきり差別とは言えない場合でも、相手に不快感を与えるような言動は差し控えてください。電通総研グループは、一切の差別を認めず、働きやすい職場環境を整備するよう努めていきます。

ハラスメントの禁止

私たちは、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント、その他一切のハラスメント行為を断固許容せず、快適で働きやすい職場づくりに努めます。
ハラスメントは、被害者の人格と尊厳を侵害し、精神的な苦痛をもたらし、持てる能力の発揮する場を奪い、職場環境を悪化させます。私たちの責務は、ハラスメント問題に対する関心と理解を深め、ハラスメント行為を断固拒否する事です。役員・社員を問わず、電通総研グループで働く全ての人は、お互いの人格を認め合い、お互いを尊重し、また、自らの言動にも注意を払い、快適で働きやすい職場づくりに努めましょう。これは、他の事業主が雇用する労働者、個人事業主、就職活動中の学生等の求職者(インターンシップ参加者を含む)に対しても同様です。そして、何か困ったこと、悩んだことが起きた場合には、一人で抱え込まず、社内外に設置されている窓口に相談するようにして下さい。

(プライバシーの保護)

私たちは、役員・社員をはじめ電通総研グループで働いている人たちの個人情報を扱うにあたっては、細心の注意を払い適正に管理します。
人事情報をはじめとする個人的情報については、不当に開示されることのないよう厳重に管理する必要があります。特に、業務上、個人情報に接する場合は、その取扱いにあたって個人のプライバシーが侵害されることがないよう細心の注意を払いましょう。

(反社会的勢力に対して)

私たちは、反社会的な勢力に対しては、その要求に屈することなく断固たる行動をとります。
暴力団・総会屋などからの要求には毅然とした態度で臨みます。さらに不透明な癒着と言われかねない関係は一切結びません。もし意図せずしてそうした団体や個人と何らかの関係を持ってしまった場合、その事実を関係各部署に報告し、事後の行動について適切な指示を受けるようにしてください。

3.取引先に対する行動

(誠実な対応)

私たちは、顧客及びパートナーなど取引先に常に誠実に対応し、公正かつ適切な条件で取引を行ないます。
顧客に対しては、仕様、価格、スケジュールなどに関する正しい情報を、明瞭かつ正確に提供する必要があります。長期的な信頼関係を生み出すのは誠実な対応のみであるということを、常に心にとめておいてください。また、電通総研グループでは、国内外のハードウェアメーカー、ソフトウェアベンダーなどのパートナー(顧客以外の取引先)と連携し、自社にない技術・リソースを補っています。私たちは、パートナー各社との連携によりはじめてソリューションの多様化・高付加価値化・提供スピードの向上が図れるということを認識し、パートナーに対しても誠実に対応しましょう。

(守秘義務)

私たちは、取引先との取引を通じて知り得た情報を、正当な理由無く他に漏らすような行為はしません。
顧客及びパートナーなど取引先の機密を守ることは、最も基本的なルールです。取引先の競合関係にも十分注意し、業務上知り得た新戦略や新製品などの顧客機密(顧客から預かった個人情報を含む)が、万が一にも他に漏れることのないよう厳重に管理しましょう。

(贈答/接待について)

私たちは、社会常識や一般的なビジネス慣習を逸脱した贈答/接待を行なわず、また受けません。
直接の取引関係のある無しに関わらず、社会常識や一般的なビジネス慣習の範囲を超えるような贈答や接待の授受は慎みましょう。とくに、法令や先方の内規により接待が禁止されている場合や、社の社会的信用やイメージを損なう恐れがある場合は認められません。社会的常識の範囲は職位や相手先によって異なり一律の基準を設けることができないため、贈答/接待の内容や方法について判断に迷った場合は、事前に上司に相談し適切な指示を受けてください。

(最適なパートナー選定)

私たちは、パートナーの選定にあたっては、複数のパートナーの中から技術力・価格・信用度などを総合的かつ公正に比較した上で、最適なパートナーを決定します。
特定のパートナーに特別な待遇を与えたり、互恵取引を行なうことは認められていません。直接取引関係があるパートナーから贈答や接待などの便宜供与を受けることで特別な関係にあると周囲から誤解される恐れがある場合は、公正さを維持するためにこれを受けることも認められていません。また、自己の立場を利用して、たとえ間接的な表現でも相手に個人的な便宜供与を求めることがないよう十分注意しましょう。

2000年4月制定、2023年12月改定(2024年1月1日付株式会社電通総研への商号変更による)

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