株式会社ダイフク 統合HCMソリューション「POSITIVE」の導入で、グローバル競争に勝ち抜く人事戦略を描く
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1937年の設立以来、モノを動かす技術(マテリアルハンドリング)に磨きをかけ、生産・流通・サービスの分野で物流の合理化を追求する株式会社ダイフク。世界26の国と地域に生産・販売拠点を設け、海外売上高比率が65%の同社が、「国内・海外グループ会社の人材を見える化し、最大限に活用したい」と考え採用したのが、ISIDの統合人事ソリューション「POSITIVE」でした。タレントマネジメント、人事給与、就業管理、すべての人事労務系システムを「POSITIVE」で一元化。これにより、従来のシステムを使用していたときに発生していた二重入力を低減し、さらに、「紙の申請書を9割以上削減できた」など、様々な効果が生まれています。「私たちが目指すのは、優れたシステムによってオペレーション業務にかける時間を削減し、仕組みの変革や人事戦略の創出といった、より上流の業務に注力すること」。こう語るのは、同社執行役員の田久保秀明氏。「今後も拡大を続ける当社の人材活用を、世界規模でより効果的に進めたいと考えています」と力を込めました。
人材活用と人事業務効率化を1つのシステムで実現
急速なグローバル展開に対応するには、より有効に人材を活用することが必要。システムによってオペレーション業務を削減し、その上流にある人事戦略の創出に注力したいと考えました
田久保秀明氏
「積極的な海外展開を推進する中で、グループ全体における適材適所への人材配置、個々のキャリアやスキルに合った人材育成が必要と考えていました。その中で、まずは国内におけるグローバル人材の養成に焦点を当て、タレントマネジメントの強化に取り組むことにしました」と執行役員の田久保秀明氏は話します。そこで2018年1月、同社はタレントマネジメントシステムの検討を始めます。
その検討のなかで持ち上がったのが、人事業務効率化の課題です。これまで人事・給与管理や就業管理といったその他の人事系システムは別々のシステムとして動いており“データの二重管理”が大きな課題となっていたといいます。人事部長であり本案件のプロジェクトマネージャーでもある矢野雅昭氏は当時を振り返って「とにかく確認作業が大変でした。おかしなところが見つかったら、本人に電話やメールで確認を取りながら修正して。しかも時間をかけて精査したデータを他のシステムに取り込むと新たに不整合が起きることもあり、人事、給与、就業、これらが1つのシステムで動くようにすることが急務でした」と話します。
こうした流れで、タレントマネジメント、人事給与管理、就業工数管理が1つのシステムで実現できる製品を求め、改めて「POSITIVE」に注目、人事系の基盤を一元化する統合人事ソリューションとして導入することを決定しました。POSITIVEは、高度なグループ人材管理を実現する統合HCM (Human Capital Management)ソリューションで、基幹人事システムの主要機能である人事・給与・就業管理やワークフローに加え、タレントマネジメントやモバイル対応など広範な機能を網羅しています。
就業・工数管理の一元化、申請書類のデジタル化により実感する大きな効果
「POSITIVE」導入の決め手は、なんといっても、必要な機能がワンシステムで使えるところと総合力の高さですね
矢野雅昭氏
「『POSITIVE』導入の決め手は、なんといっても、必要な機能がワンシステムで使えるところと総合力の高さでした」。こう語る矢野氏。以前は、日々の勤怠入力と工数入力を別々のシステムで行っていたため入力に手間がかかり、これが従業員の大きな負担となっていました。 実際に「POSITIVE」を導入してみると、ワンシステムで就業と工数に関するデータを登録・管理することができるため、二重入力が不要となり、就業・工数の入力に関する記録時間を削減できたという効果もありました。
「他に、届出関連の書類を電子化できるところもよかった」と話すのは、人事主査の山元伸也氏。「転居、結婚、産育休や労災など、様々な申請書を、9割以上電子化することができました。従業員にとっては申請書の印刷や提出の手間が省け、我々にとってはWeb上で確認するだけでいいのでチェックや管理の負担が減り、非常に助かっています。しかも、人事担当が承認すれば給与計算まで自動的に連携してくれる。導入してみて、ワンシステムの醍醐味や恩恵を実感しています」と、そのメリットについて語ります。
また、申請の電子化はリモートワークを推進する流れにおいても有効でした。在宅勤務でもPOSITIVEからあらゆる申請をすることができるようになったため、紙の提出のために出社する負担がなくなったのです。上長が行う承認作業もリモートで行えるようになり、時流に合った体制をつくることができました。
経営に直結した、よりグローバルな人事戦略へ
届出申請や就業情報が給与計算に自動的に連携してくれる。導入してみて、ワンシステムの醍醐味や恩恵を実感しています
山元伸也氏
タレントマネジメントシステムについては、現在、従業員のデータを収集し、蓄積している段階。十分にデータが積みあがったところで、グローバル化を見据えた適材適所の人材配置や、個々のキャリアやスキルに合った研修の開発など、より高度な人事戦略に生かしていく予定です。
今後は、「POSITIVE」の導入によって生まれたリソースを生かして、より経営に直結した人材戦略を立案・実行していく構え。最後に田久保氏は「私たちが目指しているのは、優れたシステムによってオペレーション業務を削減し、その上流にある仕組みの変革や人事戦略の創出に注力すること。そのためには『POSITIVE』のタレントマネジメント機能をフル活用して、ISIDとともに、より高度かつグローバルな人材活用を実現したいと思っています」と、力強く語ってくれました。
2020年12月更新
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※記載情報は取材時(2020年9月)におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承ください。