次世代への展望と地域に対する人びとの意識
~クオリティ・オブ・ソサエティ指標2024より~
電通総研は、2024年6月、全国12,000名を対象に「クオリティ・オブ・ソサエティ指標2024」を実施いたしました。「クオリティ・オブ・ソサエティ指標」は、人びとの意識の変化がどのような社会を形づくっていくのかを捉えるための定量調査で、2019年に第1回を発表して以来、毎年実施しています。
◎「クオリティ・オブ・ソサエティ指標2024」調査レポートはこちら
1.次の世代にどのような社会や国を望むか
「次の世代にどのような社会や国を望みますか」という質問に対し、もっとも多かったのは「戦争やテロがない、平和な社会(57.3%)」でした。次いで、「平等/公平な負担で、社会保障が充実している社会(38.0%)」という結果となりました。
2.日本人としての誇り
2019年から継続して「日本人であることに誇りを感じるか」という質問をしています。2024年の調査では「誇りを感じる(計)」人の割合は57.4%、「誇りを感じない(計)」人の割合は12.6%という結果でした。経年変化を見ると2019年からの6年間で「誇りを感じる(計)」が14.8ポイント減少し、「誇りを感じない(計)」が5.7ポイント増加しています。
3.地域への誇り/魅力/愛着/住み続けたいか
4.地域に満足している点
まとめ
本記事では、「クオリティ・オブ・ソサエティ指標2024」のごく一部の調査結果をご紹介しました。多くの方が次世代のために「平和であること」、さらに「社会保障が充実し、自分らしく生きることができ、若い世代が活躍できる社会」を望んでいることが明らかになりました。その一方で、日本人であることに誇りを感じる人が、減少傾向にあることが見えてきました。今、私たちはこの問題に真剣に向き合い、現在の日本に何が起きているのか、どのように誇りを取り戻すことができるのか、しっかりと考える必要があります。
また、地域への誇りを感じている人は4割に満たない結果でした。少子高齢化が進んでいく中では、多くの地域が直面する課題に対処していきながら、その魅力を引き出し、持続可能な地域づくりを推進していくことが求められています。地域の魅力を高める取り組みは、その地域だけの問題解決にとどまらず、日本全体の活力を底上げする鍵となるのではないでしょうか。
「クオリティ・オブ・ソサエティ指標」は、人びとの意識の変化がどのような社会を形づくっていくのかを捉えることを目的とした調査です。今後も、「社会の質」に注目し、よりよい社会の実現に寄与する活動を続けてまいります。
■調査概要
調査時期:2024年6月19日~6月23日
調査方法:インターネット調査
対象地域:全国
対象者:18~79歳の男女
サンプル数:12,000人(都道府県×性年代の人口構成比に合わせて回収)
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※グラフ内の各割合は全体に占める回答者の実数に基づき算出し四捨五入で表記しています。また、各割合を合算した回答者割合も、全体に占める合算部分の回答者の実数に基づき算出し四捨五入で表記しているため、各割合の単純合算数値と必ずしも一致しない場合があります。
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※本調査(12,000サンプル)の標本サイズの誤差幅は、信頼区間95%とし、誤差値が最大となる50%の回答スコアで計算すると±1.3%となります。
執筆:合原兆二
お問い合わせ先
本調査に関するお問い合わせ先
qsociety@dentsusoken.com
担当:山﨑、中川、青山、小笠原、合原