テルモ株式会社様
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全面Web型統合人事システム構築し、業務効率化に成功。
プロ人材を育成していくためのマネジメント支援を実現
テルモ株式会社様は、「医療を通じて社会に貢献する」という企業理念のもとに、世界初のホローファイバー型人工肺や、日本初の各種使い切り医療機器など、人々の健康に役立つ様々な製品を、世界160カ国以上で提供しています。同社では、『POSITIVE』による全面Web型統合人事システムを構築し、人材の育成や業務効率化を支援する情報基盤として活用されています。
業種 | 総合医療メーカー |
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導入パッケージ | POSITIVE (統合HCMソリューション) |
導入背景
分散している人事情報の管理や処理を統合し、新しい人事システムを構築したい
現在150以上にわたる国々で、健康に役立つ機器の提供を進めているテルモ株式会社様。しかし、その人事システムは運用面でいくつかの課題を抱えていました。情報戦略部 システム企画課 課長 受川佳夫氏は次のように語ります。
人事管理、就業管理、福利厚生といった作業は社内のホストコンピューターが担い、給与処理はアウトソーシングして外部の処理に任せていました。そのため、人事に関するデータが各所に分散しており、業務をこなす上で効率的な状態ではありませんでした
そこで、同社はこうした課題を解決するため、分散していた人事システムの統合を決断。「人材育成のマネジメント支援」、「カンパニー、部門の運営支援」、「業務の効率化」を目的とした、統合人事システムの構築を決断しました。
選定のポイント
厳密な選定プロセスで選ばれた「POSITIVE」
企業の特色が色濃く表れる生産や販売、物流といった業務とは違い、企業間の差異が少ない人事システムには、洗練されたパッケージソフトの使用が最適と判断したテルモ株式会社様。すぐさま、業務改革プロジェクトを発足させ、綿密な要件定義を実施。独自にピックアップした10社のパッケージソフトを調査し、提案依頼書の提出先を6社へ絞り込みました。
また、その先の選定にはKT法と呼ばれる問題解決技法が用いられ、提案内容、費用、導入体制、導入スケジュール、フィット率などの項目別に点数をつけて総合点を算出。厳密な比較評価の末、6社から3社へとさらに選定を進めました。
その後、各社に対してデモンストレーションや文書による再調査を実施した結果、最終的に選ばれたのが電通国際情報サービス(以下ISID)の「POSITIVE」でした。その際、高い評価を得たのは、89.5%の高い数値を残した「パッケージフィット率」、すべてWebで操作できるユーザビリティの高さを誇る「利便性」、一貫したサポートが受けられる「導入支援体制」、そして5年間運用したときを想定した「コスト」だったといいます。
稼働までのプロセス
ユーザーとベンダー。
2社共同の進捗管理で、スムーズなプロジェクト推進に成功
実際にシステムが稼働するまでの工程では、テルモ株式会社様の内部には、業務範囲と責任を明確化するためユーザー側とシステム側の両チームにプロジェクトマネージャーとチームリーダーを配置。対になって動いていく体制が作られました。また、ISID内部にもそれぞれの工程に担当を設置。仕様の変更要求や、万が一障害が発生した場合の管理法など、プロジェクト運営ルールを明確化。2社が共同で進捗管理を実施することで、プロジェクト推進をスムーズに進めていくことに成功しました。
この緻密な体制作りが基となり、「POSITIVE」導入による統合人事システムの構築は、予算やスケジュール、仕様の面で、計画通りの稼働を実現することができたといいます。
導入システムイメージ
就業データの取込形態は3パターン。
営業支援システム、タイムレコーダーと連携
特徴的な使い方をしているのは、就業データを3パターン別に収集していることです。本社・支店ではPOSITIVEから、工場や研究センターではタイムレコーダーから、MR(営業)は外出先から携帯電話で活動報告を入力している営業支援システムからデータを取り込んでいます。
工場や本社、MRなど職種や勤務場所によって異なる就業データをPOSITIVEで統合管理することが可能になりました。
導入後の効果
分散していた人事関連情報の一元管理が実現し、人材育成計画も明確に
新システムの導入によって、分散していた人事関連情報が一元管理できるようになりました。誰がどの案件に関わって、どういう経験やスキルを持っているのかといった、これまで個人の頭の中にしかなかった情報を、共有データベース化できるようになったのです
と、受川氏は「POSITIVE」の導入効果について語ります。
各マネージャーは、メンバー一人ひとりの過去数年間の自己申告(実現したいキャリア)内容や、マネージャーから見た強み・弱み、過去の業務経験などを、一覧で見ることができるようになりました。これにより、年に一度実施している、マネージャーとメンバーとの育成面談の内容がより充実し、育成・成長の目標設定と振り返りのPDCAを回す礎を固めることができました。
また、ブラウザを通じてラインマネージャーがリアルタイムに部下の勤務状況を正確に把握できるようになり、残業時間の削減にも役立てられているそうです。この人事システムの刷新により、これまでアウトソースにかかっていた費用の削減を含め、運用コストの削減、業務効率化を実現することができました。
今後の展開
プロ人材育成計画の推進、グローバルな人材DBの構築を視野に
「POSITIVE」による新人事システム構築により、より正確な人事情報の把握が可能になったテルモ株式会社様。今後は、さらなる事業発展のために各業務のプロフェッショナル人材像と各個人の能力とのギャップを明確にし、プロ人材の育成・確保・配置を行い、組織を強化していく方針を打ち出しています。
さらに、積極的な海外での事業展開に備えて、海外拠点の人材情報を統合し、グローバルな人材DBを構築していくことも視野に入れているそうです。
2006年4月 掲載
テルモ株式会社様
テルモ株式会社様は、1921年の設立以来、「医療を通じて社会に貢献する」という企業理念のもとに、体温計をはじめとして、世界初のホローファイバー型人工肺や、日本初の各種使い切り医療機器など、人々の健康に役立つ製品を、世界160カ国以上で提供しています。
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商号テルモ株式会社
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本部東京都渋谷区幡ヶ谷2-44-1
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設立1921年9月
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資本金387億円
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従業員数4,352名(テルモグループ 12,322名: 2008年3月末)
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URL
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